注文住宅を建てる際に気をつけたい防犯対策について解説

注文住宅を建てる際には、間取りや機能性など、さまざまな検討ポイントがあります。その中でも、見落としがちなのが防犯対策です。一般的に、戸建て住宅は賃貸住宅や分譲マンションなどと比較して盗難被害が多いです。被害を受けないためには、防犯対策を強固にする必要があります。本記事では、防犯に優れた家づくりについて解説します。

戸建て住宅で盗難被害が多い理由

戸建て住宅が侵入窃盗事件が多発する理由については、いくつかの要因が挙げられます。

セキュリティ対策の甘い家が多い

まず、戸建て住宅のセキュリティ対策の甘さが挙げられます。多くの場合、防犯意識が低く、十分な対策が取られていない家が存在します。防犯意識の低さにより、侵入者にとって住宅への侵入が比較的容易になり、犯罪が起きやすくなります。

集合住宅と比較すると人目に付きにくい

さらに、マンションやアパートなどの集合住宅と比較すると、戸建て住宅は人目につきにくい特性があります。集合住宅では管理人や他の住人の目があり、外部からの侵入が制限されやすい環境です。

一方、戸建て住宅は周囲の目が少ない場所が多く、庭に多くの植栽がある場合や周囲を高い塀や壁で囲まれている場合、侵入者が見えにくくなります。周囲の目が少ない環境が原因で、犯行が容易になります。

複数のドア・窓がある

さらに、戸建て住宅は複数のドアや窓も狙われやすくなる要因のひとつです。集合住宅と比べて、戸建て住宅は出入り口が多く、どこからでも侵入可能な状況です。たとえば、通常の玄関以外にも裏の勝手口や、2階の窓からの侵入が考えられます。また、庭にある物置やカーポートの屋根を利用して、上階の窓に侵入するケースもあります。

家づくりの際に検討するべきポイント

注文住宅を建てる際に重要なのは、万全な防犯対策です。以下に、注文住宅を建てる際に検討したい戸建て住宅の防犯対策を8つ紹介します。

屋外照明を設置する

屋外にセンサーライトを設置すると、不審者が侵入を試みた際に周囲が明るく照らされ、侵入意欲を失わせる効果があります。設計段階から屋外照明を計画し、適切な位置への設置が重要です。

防犯砂利を敷き詰める

防犯砂利を家の周囲に敷き詰めておくと歩くたびに音がなるので、不審者の接近を警戒させる効果があります。とくに裏口や死角となる場所に効果的です。ただし、砂利の定期的なメンテナンスが必要です。

防犯カメラを設置する

玄関や裏口など侵入リスクの高い場所に防犯カメラを設置することで、不審者を監視し、侵入の予防につながります。防犯カメラは、設置位置や映像の保存方法を考慮して選びましょう。

ディンプルキーを導入する

玄関のカギには、ディンプルキーなどの高度な鍵の使用により、不正侵入を防止します。複雑な形状のため、不正解錠が困難になり、セキュリティが向上します。

防犯ガラスや面格子窓を取り入れる

窓からの侵入を防止するために、防犯ガラスや面格子窓の採用が有効です。とくに地上階や死角に位置する窓には、防犯性の高いガラスや格子を選ぶとよいでしょう。

タイマー式ライトを設置する

タイマー式照明装置の使用は、留守中でも家が常に明るく見え、不正侵入を防ぎます。また、スマート家電のような、遠隔操作が可能なライトや家電の活用も有効です。

ホームセキュリティに加入する

専門のセキュリティサービスへの加入は、家庭のセキュリティを強化し、侵入や異常時に迅速な対応が期待できます。セキュリティサービスは、家族の安全を守るために有効な選択肢です。

土地選びから防犯対策を考慮する

家を建てる際には、周辺環境や土地の配置の注意深い選定も重要です。人通りが少ない場所や、周囲の環境が不安定な場所は避け、安全性を考慮した土地選びを行いましょう。

注文住宅における防犯対策の注意点

戸建て住宅を建てる際の防犯対策は、家族や財産を守るために重要です。上記で紹介した対策に加えて、さらに注意すべきポイントを挙げていきます。

家づくりの際は高い塀や生垣は作らない

家の周囲が高い塀や生垣で囲まれていると、プライバシーを守るために一見有効に思えますが、防犯面では好ましくありません。完全に外から見えない状態になると、侵入者が侵入しやすくなります。死角が多くなるため、不審者が隠れやすくなるという問題もあります。

フェンスを設置する際は、見通しの良いものを選び、定期的なメンテナンスが大切です。また、庭に植樹をする際は、茂みを作らずに定期的な剪定を行い、侵入者の侵入経路を限定します。とくに建物に近い高木は、2階の窓からが侵入経路となる可能性があるため、注意が必要です。カーポートの設置場所も、防犯の観点から慎重に選定します。

長期で留守の場合は郵便を止める

長期間家を空ける場合、郵便物が溜まっていると不在を示すサインとなります。空き巣にとっては、その家が無人であると確信する材料となります。旅行や出張などで長期間留守にする場合は、郵便を一時的に止める手続きを行うのが効果的です。郵便局で簡単に手続きができるので、留守中のセキュリティ対策として積極的に活用しましょう。

まとめ

注文住宅を建てる際の防犯対策は、家族や財産の安全を守る重要な要素です。戸建て住宅は、セキュリティ面の甘さや人目の少なさが理由で、空き巣などの犯罪被害を受けやすいです。防犯のためには、屋外照明の設置や防犯カメラの活用、さらにはディンプルキーの採用などさまざまな対策が必要です。また、家の周囲を見通しの良いフェンスで囲むことや、長期留守中は郵便物の停止も大切です。防犯意識を高くもち効果的な対策を講じることで、心置きなく快適に暮らせる住環境を築けるでしょう。

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